私の名前は魔女さん真叙素家(マジョスカ)。(日本名、真叙素家魔女さん)皆からはマジョマジョと呼ばれているわ。
ニンニン達との冒険が終わったあとに私の耳に飛び込んできたのは、故郷リルガミンで大変なことが起こっているという噂だった。私はその噂の真相を確かめるべく、ニンニン達に別れを告げると、すぐにリルガミンへと向けて旅立って行った。
リルガミンにたどり着くと、町はその噂で持ちきりだった。そしてそれは、噂ではなく真実だった。なんでもリルガミンを守るニルダの杖が何者かに奪われたらしい。そしてそのニルダの杖はかつての魔人があけた大穴の中にあるらしい。
さっそく酒場で冒険者を募り、私は例の大穴に向かった。
〜中略〜
ついにニルダの杖を手に入れた。
「これを女王にもっていけばこの冒険も終わりね。」
そのときの私はそう思っていた。それが思い込みだったと気付くのはもう少し後のことだった。
〜中略〜
「・・・ここの空気は何か違う、他とはあきらかに違うわ」
そう心の中で思った刹那、私の顔めがけて大木のような剣が振り下ろされる。間一髪それを避けると剣が通り過ぎた後には邪悪な空気がその空間を支配していた。
「我が剣を避けるとは只者ではないな。久々に腕が鳴りそうだ・・・」
振った剣も邪悪に満ちていたが、持ち主は邪悪そのものだった!
〜中略〜
「あら、こんなところにコインが落ちてるわ。何かしら?」
そのコインを持ったとたん、彼女の体が一瞬光り、そのまま倒れてしまった。
「おい、どうしたマジョマジョ?・・・!!?、、、脈が無い!!」
〜中略〜
「マジョマジョ、落ち着いて聞いて欲しいの。あなたが無事復活できたのは嬉しいことなんだけど、あなたのCLASS(職業)が魔法使いになってるみたいなのよ。」
「なんですってー!?」
マジョマジョは飛び起きた。なんとマジョマジョは死んでしまっただけではなく、職業まで変わっていたのだ!
〜中略〜
「我が呪いを受けるがいい!」
次の朝、全身の疲れが取れないままマジョマジョは目を覚ました。
「ん?なにかしら。体中だるいわ。」
昨日まで全身に力がみなぎり、自分の思うまま動かせていた体が言うことをきかない。全身から力を吸い取られた感じだ。
「この感覚は、、、もしや!」
マジョマジョは飛び起き、自分の認定証を確かめてみた。それを見た瞬間、マジョマジョの顔は青ざめていた。
「な、なんてことなの。レベルが1になってるわ!能力値も下がってる!!」
〜中略〜
「久々にこの町に戻ってきたわ。あいつらはいつもの場所にいるのかしら?」
見慣れた町並みを抜け、見慣れた酒場の扉を開けると、見慣れたメンバーがそろっていた。まるで月日がたったのが嘘のように昔見た景色がそこに広がっていた。
「おう、マジョマジョじゃねーか。なつかしいな。いつ帰ってきたんだ?」
「ついさっきよ。ニンニン1も元気そうね。」
「まあな。酒ばかり飲んでるから糖尿病の心配はあるけどな。あはは」
その席にはニンニン1はもちろんニンニン2、ニンニン3、ニンニン4、僧侶さんまでいた。仲間は久しぶりに帰ってきたマジョマジョを囲んで思い出話に花を咲かせた
「ところで、認定証を見せてくれない?」
「ああ、いいぜ。ほれ」
マジョマジョが認定証を見ると驚きで頭がのけぞってしまった。
「なにこれー。レベル1までさがってるじゃない!能力値もさがってるしー!」
「まあなー。これだけ毎日だらだらした生活してたらレベルも下がるわ。あははは」
「あははじゃないわよ。まったくもー」
どうやらニンニン達は自堕落な生活を繰り返すうちに冒険者としてのレベルも下がってしまったようだ。
「まあ、ほかの原因もあったんだけどね・・・」
「え、僧侶さん何か言った?」
「ううん、なんでもないわ」
「あぁ、そう・・・ねえ、新しい冒険の話があるんだけど、話を聞く気はある?」
「お、なんだそれは。そろそろ体を動かしたかったから丁度いいぜ!」
「それなんだけどね・・・・」
かくしてニンニン達は次なる冒険へと旅立ったのだった。
to be continued...
エルアキによるゲームのススメ トップページ>プレイ絵日記>旅人の財産編 その8>マジョマジョの奇妙な冒険