ローランは目が良い。

　毒針の罠が発動しても紙一重のところでよけてしまう。

ふぅーあぶねー。危うく毒になるところだったぜ。

たまたま罠に当たらなくて良かったわね。

たまたまじゃねえよ。俺にはちゃんと針が見えてたさ。

　本当だろうか？


　渓谷をさらに進むと霧の濃い場所に出くわした。

　ここから先は危険とみなし、今日は霧の手前までの探索とした。

　霧が濃い手前までを探索したが、どうやらここを抜けないと先には進めないようだ。仕方なく私たちは霧の中を進むことにした。慎重に、慎重に・・・

　どうにか霧の道を抜けると、草むらの中に看板が埋もれている。

　ここを左に曲がれば早く帰れそうだ。（先に見つけた急斜面のほうにでも出るのだろう。）当然私たちは逆方向へ進んだ。

　反対のほうに道なりに進むと、ようやく目指す古城が見えてきた。

ふぅー。ようやく入り口か。

城までも結構遠いね。

　ようやく城までたどり着いたものの、城の周りにも道がある。私たちは、まず城の周りを探索することにした。城の左手方向の道を進んだ先には、

ここか。

ここだな。

酒場で聞いた、あの話？

ああ、この先だな。この先を進むと・・・

ってなことになるらしいから、ここは引き上げよう。